はじめまして職人の弟子です

はじめまして。都内で職人をしているmaryと申します。

前々からツイッター等でご存知頂いてる方もおられるかと思います(本当にありがとうございます)が、漆を塗る職人をしております。

 

簡単に自分の業務内容を紹介すると、師匠の工房に所属する工人として制作と販売を行っています。

蒔絵や沈金といった黒地に金の模様が映える華やかな作品ではなく、下地が固く丈夫で長く持つ日用品を作り、月に一度程度は百貨店等で一週間の期間限定出店をし販売をしています。

自分で作り売った品物で頂いたお給料メインで生活をしているので、今のところ職人と名乗ってもいいかなと思ってます。

 

なぜ今のところという曖昧な表現なのかというと、実は今年度で正式に修行期間が明けることが決まり師匠の元を離れることになったからです。

独立してからが職人としての本当のスタートになるんだろうというもの思いはさておいて、師匠の下について丸6年間弟子という特殊な立場を経験したのでせっかくなら残しておきたいと思ってブログを立ち上げました。

 

私は2012年1月に東京に出てきました。

まだ大学在学中でしたが、卒業論文は終わっていたので友達の家に泊めてもらって通いました。

技術を学ぶのだと意気込んでいた私ですが、一番最初に出勤場所として指定されたのは神奈川の百貨店でひょえーってなったの覚えてます。

休憩室とレジの場所を教えられ、次の瞬間

「若いからすぐ覚えられたよね!じゃ売って!」

って言われて更にのけ反りました。

接客は喫茶店でしか経験ないって履歴書に書いた気がするけど?!OJTは?!

技術も接客も、一事が万事手探りのトライアンドエラーでスキルを身につけていくのが職人なのだと理解出来たのは、ここから3年ほど後のことです。

 

上手くない説明ですが、今はただいいもの作ってれば誰かが売ってくれるって時代じゃありません。

自分で作れるのはもちろん、自分で売りこみ方を考えられないとやっていけない世界です。

それでも職人になりたいという人の一助になれば幸いです。

 

また書きます!